人を見抜く
妹いわく、「以前、ある会社の面接代行を引き受けたことがある。今は仕事の関係で請け負えない。その会社が、やってくれないなら面接用のマニュアルを作ってくれないかと言ってきた。でもこれって、マニュアルに頼るものでもないしね。できる人にはできるし、無理な人は無理よね」
妹は、電話の感触だけで人を選べると豪語している。私も(多少は)できる。入力会社のパートだった時代、電話の感触で、面接に来てもらう人を選んでいた。電話での印象と、会ってみた印象はそんなに違わない。それは営業トークがうまいとかの問題ではない。
人を見抜く方法を、私は入力会社のチーフから学んだ。チーフはものすごい。登録の在宅ワーカーを常に見ている。
「彼女、最近何か別のこと考えてる。彼女の固定の仕事、誰に引き継がせるか考えておいたほうがいいかもね」
チーフがそう言い出す。私には前兆は感じられない。でも1週間すると、彼女がやってくる。
「チーフ、ちょっとお話が…」
営業マンが受注してきた仕事を、誰に出すか。仕事Aに最高の人材を投入すれば、仕事Bの完成度が落ちる。しかもおそらく、今週中に急ぎの仕事Cが入ってくる。その上、仕事Dは、入ってきてしまったらかなりの人数が必要になる。
いかに入力者を割り振って、どの仕事も合格点を保つか。チーフと私は昼食を取りながらいつも、在宅さんの品定めをしていたのだ。このときのシビアな会話は、その後ずっと役に立っている。
(2003年03月11日)
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