いつまで兵隊やってるんだ
廿●テレビ系は長時間労働だしハードだって聞きますけど。
奥山●そうなんです。8カ月間、一日も休みなしってときがあったんですね。海外ロケも多かったので、身体が常に時差ぼけ状態で累積疲労がたまっていた。そしたら、浜崎あゆみと同じ突発性難聴になって、半年間右耳が聞こえなくなっちゃったんです。
廿●聞こえるようになったんですか?
奥山●今は聞こえますけど、ちょっと右が聞き取りにくいかな。そのときに、働き方を考えちゃった。
初めて有給休暇をもらって、1週間ぐらい自宅に戻ったんですね。「これからどうするか考えてるんだけど」と父親に言ったら、「お前いつまで兵隊やってるんだ。どうせやるんだったら将校になって仕事をしろ」。
廿●おおー、カッコいい。
奥山●弱ってる娘にそういうことを言う父親っていないと思うんだけど(笑)。私自身は、それまで誰かに雇われることしか考えてなかった。
廿●普通の家庭なら、「もっと安定したところに勤めたら?」とか言いそうですよね。
奥山●ですよね。でもそれで目からうろこ、自分の会社を作ることにして、父親が弁護士でしたから登記の手続きとかは頼んだんです。会社に在籍中の3月14日に登記が完了、3月31日に辞めて、4月1日から営業。インターバルは一日もなし。
廿●そこで海外放浪とか入れそうなものじゃないですか。
奥山●会社をぶっちぎりで辞めちゃったものですから、まだ1クール13回というテレビの仕事が半年分残ってたんですね。それが終わるまでは委託契約という形で。まあ、仕事がある状態で会社をスタートできたので、恵まれた状況でした。
こうして、「卒業したらすぐ結婚したい、働くなんて考えなかった」奥山さんは、ハードな仕事で実力をつける雇用期を経て、ついに会社経営者になった。
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