お互いが財産
hiroさんが入力の仕事をスタートした印刷会社は、機材を自宅に貸してくれた。hiroさんが「組版機」という名称で記憶しているという機材。当時はそういうものがまだあったのだ。
※パナソニックのJ200という機種の当時のプレスリリースをhiroさんが見つけてくださった。hiroさん自身が使っていたのは、同じメーカーのもっと古い型だという。
その印刷会社はレーザープリンタも貸し出してくれた。と聞くと、ぜいたくな仕事環境に思えるかもしれない。ところがその理由は、当時の業務用マシンにはプリンタの互換性がなかったためだ。例えば、富士通の編集専用機には富士通のレーザープリンタしか接続できないようになっていた。
当時のレーザープリンタというのは、途方もなく重く大きく、自宅に置くには邪魔な代物だったけど。
パソコンは急速に広まり、組版機やワープロ専用機は終わりの時代を迎えていた。
hiroさんは、その印刷会社に重宝がられて長いこと仕事をした。しかし、経営者が変ったことにより発注量は徐々に減り、最終的には会社が遠方へ移転して、もう受注できなくなってしまった。それが2004年9月だから、なんと丸7年も1社専属でやったことになる。
こんなに長続きする人は印刷会社にとって財産だ。でも、hiroさんにとってもその会社は財産だったようだ。単価は悪くなく、仕事が多いと結構な収入になった。
hiroさんの前にやっていた入力者はもっと単価が高かったそうで、そういう親切な会社だから業績が危なくなるのかもとhiroさんは苦笑したが…。でもその会社は倒産したわけではなかったから、最後まできちんと報酬はもらえた(仕事先が傾いて倒産という事態に私は過去何度か遭遇したが、hiroさんは一度もないという。うらやましい)。
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