ソリューション&インキュベーションの人
今回、お話を伺ったのはハンドルネーム 卓也ママ(本名 山口智子)さん。2005年まで存在した「ホームオフィスナビ談話室」というネット上の掲示板に常駐し、初心者の質問にもていねいに答えてあげていた方だ。行政主導の各種在宅ワークセミナーで講師をされている経験などから、行政の動向にもくわしい。
以前、「マスコミが作った在宅ワークブーム」と「いっとき乱立した在宅ワーク系通信教育講座(悪徳商法も含む)」というものがあり、現在はそのどちらも消滅している。その背景には、在宅ワークに対する行政の考え方に変化があったらしいことが、今回伺ったお話から見えてくる。
卓也ママさんは驚くほど幅広い業務を手掛けている。仕事チームのメンバーに対しても、独特の募集(いや、「募集」じゃないんだな…)方法と、独特の養成方法を持っている。
その仕事ぶりをお聞きしていると、2つの言葉が浮かんでくる。仕事先に対してはソリューション、メンバーに対してはインキュベーション。
普通の売り方が「私の都合」を優先したものだとすると、ソリューション営業は、「困っているあなたの都合」を解決するべく、複合的な仕事を提供する。
普通の営業:「私はテープ起こしができます。私にテープ起こしの仕事をください」
ソリューション営業:「このテープ起こしは何に使いますか? では起こした後は記事としてまとめましょう。Webサイトへの掲載も作業します。アクセス解析はこれをこう設定すれば御社に役立つ事項がわかります。ええ、解析レポートもこちらで作成できますよ」
一方、卓也ママさんの仕事チームでは、メンバーが自分の専門分野を確立して次々に独立していく。卓也ママさんはそれを喜びつつ、また次の人材発掘・養成にチャレンジする。
インキュベーションとはもともと卵をふ化させるという意味で、一時期、行政がインキュベーション施設というものをやたら作った。ただし行政のは、「起業」路線を支援するもので在宅ワーカーは対象にしていない。
卓也ママさんは、セミナー講師やメンバー育成を通して、在宅ワーカーのインキュベーションをしている。結構多くの人が考えることなんだけど、あんまり成功例がない。ぜひ見習いたい。
■対談者の自己紹介■
山口 智子(ネット上では“卓也ママ”の固定ハンドルネームであちこちに書いております)
1964年、新潟地震直後の傾いた病院で生まれ、転勤族の家庭に育ちました。
インベーダーゲーム大流行のころに、「自分でプログラム組めばただでゲームができる」と、パソコンに目覚めます。デパートのパソコン売り場にて、ひそかにBASICのコードをいれて遊んでおりました。
文教大学情報学部経営情報学科を卒業後、科学技術計算系の情報処理サービス会社に入社し、パソコン&UNIXワークステーションを活用した人工衛星画像の処理/解析業務に携わりました。
1993年長男出産のために退社。しばらくの専業主婦時代を経て、在宅にてデータ入力の仕事を開始。その後テープリライト、PCインストラクター、WEBコンテンツ原稿執筆、情報処理試験の受験指導、システム開発、ネットワーク構築など、なぜか多種多様な業務にかかわるようになりました。
現在は FileMakerProを用いた管理システムの構築や、学術団体向けデータベースの作成、サーバー管理、販売サイトのWEBサイト立ち上げなどがメインの業務となっています。
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