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できると言ったからにはやってもらいます

廿:「1日5時間仕事できる人」とか、まあどこでもそういう条件で募集するでしょう。普通はそのあとそれが徹底しないんだけど、私がいた会社は、「1日5時間できるって前提で頼んだのに、あなた何時間仕事しましたか」って。

畔見●えええっ。怖くて、次から詰めて詰めて仕事するかも。

廿:伝票に作業時間を書いてもらうんだけれども、13時間ぐらいしか作業をしてなくて5日で持ってくると、「あと2日早く出せたよね?」って、チーフがニコニコッとして。減額しますとかいう会社の体制じゃないんで、ただニコニコッとして、「あと2日早く、出せた、よね?」って言うのがあの会社のミソなんです。にこやかに鬼のようなことを言う。

入力者は、5時間作業できない日(←平日の場合)があればあらかじめ届けておくことになっていた。逆に、1日5時間やっても納期までに終わらない量を出してしまったら、出す側の失敗と見なされる。社内スタッフは在宅さん一人一人のスピードを把握しておく必要がある。

畔見●今、耐えられる人いないですよ、きっと。

廿:ねえ。でもまだやってるから、なんとかなってるんでしょう。面白いやり方なんだけど、私はそこまではとてもできない。

畔見●自分はそれでやるとしても、相手には強制できないなあ。

廿:顔を合わせるからできるんです。その会社は、受け取り・納品に出社するから。メールでそれをやったらキツすぎるだろうと思うんですよ。電話でも、たぶんできない。

畔見●相手の顔が見えない状況で言うのは無理ですよ。

廿:そう。相手を見てれば、この人にはこれ以上無理かなってわかる。やってくれる人に頼るから、忙しい人はますます忙しくなるんだけど。

畔見●「今やってもらってるけど、なんとか詰めてこれもやってもらえませんか、こっち優先で」って言うと、頑張って早めに終わらせてくれる人。

廿:そういう人をうまく使うって感じですよね。そうじゃない人にそれを言うと、やめちゃうでしょう。

畔見●そのギリギリが難しくて。受けてくれるから頼んでると、やめちゃうとか。

廿:無理って言えなかったんだ…。

これは特に悲劇的なケース。私も社内スタッフ時代にこの失敗をしたことがあるから、むなしさと後悔はよくわかる。無理なら断ってくれていい、長くやってくれるほうがずっとありがたいのだ。

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