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テープ起こしは誰でもできる

 テープ起こしは誰だってできる。料理や皿洗いが誰だってできるのと同じだ。私だって、東京で一人暮らしを始めた時点から数えればもう20年以上、ご飯を作り、お皿を洗っている。
 だが、料理を仕事としてお金を稼ごうとすれば、私では到底つとまらない。皿洗いだって実は向き不向きがあり、上手下手があり、続く人と続かない人がいる。

 テープ起こしも、日本人が日本語を聞き取って入力するのだから、1万8,000字(音声1時間分の平均文字数。実際は音声によってかなりバラつきがある)のうち1万7,000字程度は、誰が起こしても同じになるだろう。
 私は、仕事が重なったときは一部を誰かに頼む。だけど誰でもいいというわけにはいかない。1,000字も間違っていたら、後のチェック・修正にかかる時間はすさまじく、自分で起こすより手間がかかるほどなのだ。

 1万8,000字のうち20字程度直せば納品できる、卓越したテキストを作る人というのはちゃんといる。
 その20字も、音声の聞き取りにくい部分を、違う耳で聞いたことで私がたまたま聞き取れた、という程度のことだ。あるいは、私はそのクライアントからの仕事を継続して受注しているから、音声に出てくる特殊な業界用語を知っていたとか。

 そういうすごい人には、できるだけ直接会って取材するようにしている。今度のセミナーでは、取材で探り出したテープ起こしの練習方法なども話したいと思っている。

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