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個人情報対策が甘い

 2001年5月にマイライン制度が始まった。マイラインとは、「わが家は××電話会社を使う」と事前に登録すれば、NTT以外を使う場合でも識別番号(0077など)をまわさずにすむ、というもの。
 当時、各電話会社は自社にマイライン登録させるため大キャンペーンを行った。ハガキを送り、電話料金の請求書に用紙を同封し、店頭にパンフレットを置いたりとあの手この手を使った。

 そして申込書の入力という巨大な仕事が発生した。マイライン特需だ。
 その個人情報のかたまりは当時全く無防備に分割再発注され、下請け・孫請けした各社はこれまた全く無防備に在宅の入力者に作業させた。

 2001年当時のパソコンは、仕事として入力をしている人の多くはすでに買い替えただろう。
 ハードディスク内のデータは、専用のソフトで完全抹消されただろうか。あるいは物理的にハンマーでハードディスクをたたきつぶすとか、とにかく何らかの対策を講じてから処分されただろうか。

 マイライン特需ほどではないにしても、名簿データの入力は今でも在宅ワーカーに発注されている。発注する企業は、在宅ワーカー一人一人の入力環境を確認しているのだろうか。
・パソコンはパスワードなしでは起動できないようになっているか?
・データを一時的にバックアップしておく媒体(例えばUSBメモリ)は、起動にパスワードをかけてあるか?
・出力校正後の紙をシュレッダーにかけているか?
・セキュリティソフトをインストールし、正しく設定してあるか?
・ウィニーなどの「うっかりして情報を流出させやすい」ソフトをインストールしていないか?

 個人データのかたまりを扱うなら最低限そのぐらいの安全策は必要だし、納品後のファイルの削除や使用したパソコンの処理についても基準を示し、守秘義務誓約書に署名捺印させることは当然必要だろう。
 けれど、シュレッダーを持っていますと入力者が答えても、持っていることと使っていることは違うし、使っていますと答えても、本当に使っているかどうか仕事を出すつど確認することはむずかしい。

 個人情報流出の対策を徹底するなら、作業は鍵のかかる専用の個室で行うべきで、家族といえども入室を制限するべきだ。しかし自宅に自分専用の入力ルームを持っている入力者がどの程度いるだろう。(この場合、夫と共用の書斎では意味がない)
 普通のアンケート回答入力やテープ起こしなら、家族の集まるリビングルームの片隅にパソコンを置いていても(←私だ)ギリギリ許容範囲かもしれないが、「個人情報のかたまり」的な名簿データでは、それはなんとも心許ない。

 名簿の入力は請け負った会社が社内スタッフにやらせるべきで、在宅の個人に出すべきではないように思う。

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