ついでに入力をする企業が単価を下げる
前回、テレビCMを打って入力業のイメージアップを図ればいいじゃないかと書いたけど、テレビCMに向くのは消費者向けのモノやサービスだ。入力のほとんどは対・消費者ではなくて対・企業(役所や研究機関を含む)だから、テレビCMには向かないかもしれない。
B to Bの場合も、技術力のアピールに使える宣伝媒体はいろいろあるのだが、宣伝活動をやれる企業がこの業界にはほとんどない。業界団体もない。
しかも、入力を請け負う会社が「単価アップを目指さない」場合がかなりある。
例えば、印刷会社が「入力して印刷」という仕事を請け負うとき、本業の印刷で利幅を取るべく、入力の単価をめいっぱい下げて顧客にアピールする、という戦術をとることがある。
ホームページ制作会社も、同様だ。例えば「不動産情報サイト」「旅行情報サイト」のようなものは、大量のデータ入力が最初に、また運用の途中でもずっと必要になる。
だけど顧客とホームページ制作会社は、ホームページのデザインが人目を引くとか検索しやすいことなどを重視し、データ入力部分は「できるだけ安く上げよう」と一致してしまう。
システム開発、ソフトウェア開発などの会社も、入力がついてくる仕事で同様の態度を取ることがある。
こういう「入力はついでの業務」という会社は、本業を担当する人の待遇に気を配り、入力者の待遇など気にしない。
本業重視の立場から言えば、入力なんて「余分なコスト」であり、彼らはなんとかもっと単価を下げようと努力している。それが彼らの「企業努力」なのであって、むしろ立派なことをしているわけだ。
「入力をしたい人が多いから単価が下がる」というより、構造的な問題なのだ。
「入力はついでの業務」というパターン以外にも、入力を請け負う会社の都合で下がる理由がある。
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