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「数をこなすだけ」から踏み出そう

 正社員でもゆっくり研修を受けられない現在では、まして在宅ワーカーを本気で仕込んでくれる会社を見つけるのはむずかしい。
 家で仕事をする人間には「隣のデスクの同僚」がいないので、仕事を見て覚えることができない。だから、本当は最も研修が必要なのだが…。

 在宅ワーカーとして成功(?)するのは、「一を聞いて十を知る」タイプの人かもしれない。手取り足取りの指導が受けられず、見て覚えることもできないのだから。

 在宅ワーカーに見えるのは、仕事の流れのごくわずかな部分にすぎない。自分の納品したデータが、そのあとどう使われるのか、どう加工されるのか、そのために求められているポイントは何なのか。
 「そのあと」については教えてくれない発注者が多い。在宅ワーカー一人ひとりに個別にレクチャーしていたら自分の時間がなくなるからでもあるだろうし、発注者自身が下請けで、その後のことを知らない場合もあるだろう。
 ごくまれに、運良く一言でも何か情報を聞けたら、それを何度も考え、想像し、理解していく。その努力をするかどうかで、在宅ワーカーが「先」へ進めるかどうかが決まるのかもしれない。

 自分に与えられた仕事(たとえば文字を正確に入力する)だけに必死になっているのでは、その仕事しかやってこない。つまり世の中で最も安い仕事、身体を酷使して数をこなしていく仕事に、便利に使われ続けてしまうのだ。
 年齢とともに、そういう仕事はできなくなっていく。そのときどうするかを早くから考えて、広い視野と自分なりのアイディアを持つ習慣を身につけたい。

(2004年04月23日)

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