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アンモナイトの付加価値

 アンモナイトはありふれた化石であるらしい。
 客間の飾りになりそうな、大きくて立派なものは何万円もするが、小さいのは数百円で売っている。そして、数百円でも売れないような、いわば「くず化石」とも言うべきアンモナイトもある。

 上野の国立科学博物館では、「発掘セット」なるものを売っている。セメントに「くずアンモナイト」を2つ、半ば埋めて固めたものだ。セメントは、小さい手帳ぐらいのサイズ。キット付属のノミで発掘する。

 残念ながら、小学3年の子の腕力と技術でも、たちまち発掘できてしまった。発掘してしまえばセメントの固まりはゴミだし、小さなアンモナイトはもともと欠けていたりして、あんまり美しくない。
 長女はこれが欲しいために科学博物館へ行ったようなものなのだが。

 だけど、一手間かけて800円も出す気にさせる工夫は素晴らしい。付加価値をつけるとはこのことだ。売れそうにないものでも売れるし、いっときでもお客を楽しませることができる。
 自分の仕事では何が付加価値になりうるのか、最近なんとなく考えてしまう。大きなアンモナイトを狙う一方で、小さなアンモナイトも活用しないとなあ…。

(2003年07月08日)

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