連載のあとに…2

 法人化したほうがいいのかなという話題は、在宅ワーカー同士の会話にたまに出てくる。取引先との関係で困るというのが一般的な理由。「個人事業は社会的信用で劣るから、会社としか取引しない」と相手に言われてしまうわけだ。

 個人事業として法務局に商業登記して、取引先に「法律上は会社同等の信用があります」と説明する、というのが私のやり方。マイナーな制度だけど、一応、事業者としての登記簿謄本や印鑑証明書を取引先に提出できる。
 これで東証一部上場企業とも取引できているから、会社にするぞ!という気分になり切れない。

 だってねえ。自宅のリビングでやっていても会社であれば最低でも年7万円、今より税金がかかる。
 まして、「事業規模を広げよう」と事務所を借り、人を雇えば、仕事が突然切れても家賃と給料(+健康保険、厚生年金…)は払わなければならない。そのときの経営者の苦労は、4月17日の記事後半~18日の記事で語られている。

 在宅ワーカーから会社社長への変化は、なだらかな上り坂の途中にごく自然にあるのではない、と私は思う。国境があって、そこからは違う言葉・違う文化になる。在宅「ワーカー」という言葉自体が「作業者」を示していて、経営者の対極とも言える。
 さびしいから会社にしようか…なんて言ってる軟弱な私は、国境を踏み越えず、在宅ワークの国でやっていくほうが合っているかもしれない。

※法人化は「会社法人」とは限らない。主な発注者が役所と公的機関という土地(つまり多少田舎)では、NPO法人のほうが向くことがある。理由は、役所は非営利団体を好むから。
 私の地方の友人には、この理由でNPO法人化した人が何人かいる。団体が非営利でも、構成員がしかるべき報酬を受け取ることは問題ない。

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連載のあとに…3

 キャリア・カウンセリングを受けてみたくなったという感想を、何人かの方からいただいた。そうそう、ぜひ受けてみてください。

 相談することは素晴らしい。何を相談しようかなと思ったとき、まず考えるし。どんな答えが返ってくるかな?と予想するとき考えるし(奥山さんの答えはどれも全然予想どおりでなかったので、かえって感激した)。もちろん、相談タイム自体が宝の山だし。
 しかも相談というのは、その後ずっと役立つのだ。今後、問題に直面したとき、奥山さんなら何とおっしゃるだろう?と考えるだろうから、それが自然にヒントになる。

 漠然と「行き詰まった…」と嘆いていたけれど、相談後は脳みそがすっきりして、具体的に調べたり検討したりできるようになった。パートや派遣で外へ出るならどんな仕事がいいかなと求人情報を見たり、逆に事務所を借りるほうを検討して家賃相場を調べてもみた。
 検討結果…今年はこの仕事形態を維持、来年あらためて考える。

 相談前と同じ? いやいや。相談しなければ、いつまでも「行き詰まった、行き詰まった」と騒いでいただろう。「今年は維持」という結論を出した理由はいくつかあるけど、書くと長くなるので省略。
 とにかく、今は自分の決断に納得できている。奥山さん、お忙しいところを本当にありがとうございました。

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身分証明書を提出した

 新しい取引先に対しては、とりあえずA4判1枚の簡単な業務案内を持参する。必要に応じて、個人事業者としての登記簿謄本や印鑑証明を提出することもある。
 業務委託契約書や機密保持契約書にサインすることもよくある。去年か一昨年ぐらいからは、セキュリティ上の観点から、作業環境について細かい質問書を送ってくる企業も増えた。

 そこまでは慣れていたけど、今回は珍しい書類を要求されたので、ちょっとご紹介。身分証明書というものだ。
 市役所で取れると聞いて出かけてみたら、現住所の役所で取るのではなかった。これは戸籍の仲間で、本籍地で取るものだという。幸い私の本籍地は隣の市だから、すぐ出かけて取ってきた。1通200円だった。
 消費者金融で借りすぎて自己破産した人って、こういうとき仕事を受注できないのかも。内容はだいたい次のとおり。自治体によっては身元証明書という名称のこともある。

身分証明書

本籍:××
氏名:××
生年月日:××

1 禁治産又は準禁治産の宣告の通知を受けていない。
2 後見の登記の通知を受けていない。
3 破産宣告又は破産手続開始決定の通知を受けていない。

上記のとおり証明する。

年月日
××市長 ××

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